vol.11   ◆◆気象病と台風◆◆

台風の時期は要注意!気象病とどう向き合う?

松江市アイパルテ内にある薬屋、オクスリマンの薬剤師ブログをご覧いただきありがとうございます。

 

さて、夏の終わりから秋にかけて、日本列島に接近することが多くなるのが台風です。台風が近づいてくると、「なんだか頭が重い」「古傷が痛む」など、体の不調を感じることはありませんか?それはもしかしたら気象病かもしれません。今回は、そんな気象病と台風の関係、そしてその対策についてお話ししたいと思います。

気象病って何?

気象病とは、気圧、気温、湿度といった気象の変化によって引き起こされる、さまざまな体調不良や病気の総称です。国内には、なんと推定1000万人もの人がこの症状に悩まされていると言われています。

気象病の主な症状は、頭痛や関節痛といった「痛み」です。雨が降る前に症状が悪化するという経験をお持ちの方もいるかもしれませんね。これは、耳の奥にある「気圧センサー」が気圧の変化を察知し、自律神経に影響を与えることで血管の収縮や拡張が起こり、その結果、神経が圧迫されて痛みが生じると考えられています。

また、めまいやだるさといった「自律神経の乱れ」も、気象病の代表的な症状です。急激な気温や湿度の変化は、私たちの体を一定の状態に保とうとする自律神経にとって大きなストレスとなり、不調を引き起こす原因になります。

 

台風が気象病を悪化させる理由

数ヘクトパスカル程度の気圧の変化でも不調を感じる人がいる中、台風ではその数十倍もの急激な気圧変化が起こります。そのため、台風の接近は、気象病の症状をより強く、より深刻なものにする大きな要因となります。

 

特に、心臓病などの持病をお持ちの方は注意が必要です。台風による急激な気圧の変化は、脳梗塞や心臓病といった循環器系の病気や、ぜんそくの発作を悪化させる可能性があり、場合によっては命に関わる事態に発展することもあります。ご自身やご家族に持病がある場合は、いつも以上に体調の変化に注意し、無理をしないようにしましょう。

辛い気象病の対策は?

気象病は、天気そのものを変えられない以上、完全に防ぐのは難しいかもしれません。しかし、症状を和らげるための対策はあります。

  • 体を温める:血行を促進し、自律神経のバランスを整えるために、ぬるめのお風呂にゆっくり浸かったり、温かい飲み物を飲んだりしてみましょう。
  • 耳のマッサージ:気圧センサーがある耳を優しくマッサージするのも効果的です。血行を良くすることで、センサーの過剰な反応を抑える効果が期待できます。
  • 十分な睡眠と栄養:体調を整える基本は、やはり質の良い睡眠とバランスの取れた食事です。

もちろん、症状が辛い時は無理をせず、医療機関を受診することも大切です。

 

オクスリマンでは、お客様の症状やお悩みに合わせて、漢方薬や市販薬のご相談も承っております。お薬に関して気になることがあれば、お気軽に薬剤師までお声がけください。

 

次回のブログもお楽しみに!