■今年のスギ花粉飛散時期
今年はスギ花粉の飛散が例年より早まり、東京都では1985年以来最も早く1月8日に飛散が始まりました。松江市でもそろそろ飛散が始まる頃かもしれません。花粉アレルギー自体が鼻の不快な症状を引き起こしますが、その影響で「副鼻腔炎」を併発する人もいます。今回は、かつて「蓄膿症」と呼ばれていた副鼻腔炎の原因や症状についてお話しします。
■副鼻腔炎とは?
副鼻腔は、鼻の周りにある左右4つずつ、計8つの空洞です。ウイルスや細菌感染が原因で、この副鼻腔の粘膜が炎症を起こすことを「副鼻腔炎」と言います。主な症状には、副鼻腔内に鼻水や膿がたまることによる「鼻づまり」や粘り気のある「鼻水」があります。また、鼻水がのどに流れ込む「後鼻漏」も特徴的です。これらの症状が慢性化すると、睡眠不足や集中力の低下を招くことがあります。また、副鼻腔は目や頭、頬、上の歯の近くにありますので、炎症が広がると、目の奥の痛みや頭痛、奥歯の痛みなどが発生する場合もあります。
■副鼻腔炎に注意が必要な人
次の条件に該当する人は、副鼻腔炎を発症しやすいと言われています。
1.アレルギー性鼻炎のある人
花粉やほこりなどが原因で鼻炎を起こす人は、鼻粘膜が腫れやすく、鼻腔や副鼻腔の換気が悪くなります。これにより、ウイルスや細菌が排出されにくく、炎症が起こしやすくなります。アレルギー性鼻炎の患者の約40%が副鼻腔炎を併発しているというデータもあります。
2.免疫機能が低下している人
副鼻腔炎は細菌やウイルス感染が主な原因であるため、睡眠不足や疲労で免疫力が低下していると発症しやすくなります。また、糖尿病のある人も注意が必要です。
3.鼻中隔が曲がっている人
鼻中隔は左右の鼻を分ける壁で、これが歪んでいると鼻腔が狭くなり、鼻づまりから副鼻腔に炎症が起こるリスクが高くなります。
■副鼻腔炎に効く漢方
オクスリマンでは、たまった膿を排出する生薬や、副鼻腔の炎症を鎮める生薬などを組み合わせ、副鼻腔炎の症状を改善する漢方薬を提供しています。また、季節による花粉症のくしゃみや鼻水を抑える薬もあります。副鼻腔炎の根本治療については、薬剤師にご相談ください。